不漁心配された“佐渡の寒ブリ”…今シーズン最多の水揚げに市場にぎわう【新潟・佐渡市】

冬の味覚「佐渡の寒ブリ」の不漁が心配されていましたが、新潟県佐渡市では今シーズン最も多い水揚げを記録し、市場は活気を取り戻しています。
冬の味覚「佐渡の寒ブリ」の不漁が心配されていましたが、新潟県佐渡市では今シーズン最も多い水揚げを記録し、市場は活気を取り戻しています。

12月11日朝、新潟市中央卸売市場で魚の卸売り業者の目線の先にあったのは…

【長谷川珠子アナウンサー】
「この時期、水揚げ量が増える、今にもはち切れそうなくらい丸々大きく太った寒ブリ。しかし、ここに並んでいるのは全て石川や富山産のもので、きょう佐渡の寒ブリの漁獲量はゼロだということです」

毎年、年末にかけて水揚げのピークを迎える佐渡の寒ブリですが…

【新潟冷蔵 齋藤政嗣 部長代理】
「毎年少なくても数百本レベルであるが、今年はあっても何十本という水揚げ。ここ数年を見ても、今年は一番悪いと言ってもいい」

不漁の理由として、海水温の上昇による寒ブリの生息域の北上が考えられるということです。これには、スーパーや飲食店に魚を卸す仲買業者も…

【堀川鮮魚 金子亜樹男さん】
「(佐渡の寒ブリは)きめ細かい良い身質で、どこのブリより一番だと思っているので、やっぱり大量に水揚げがドンと来てくれないと困る。これからに期待したい」

するとこの願いが届いたのか、11日朝の佐渡市両津地区では、今シーズン最も多い約150本の寒ブリが水揚げされました。

【佐渡水産物地方卸売市場 木村章平 係長】
「値段もこれから上がっていったりする。だいたい15日くらいまでが勝負なので、15日・暮れにかけて期待したい」

現在、新潟市の市場に並ぶ寒ブリの価格は2割ほど上がっていますが、今後、水揚げ量が増えれば安定する見込みです。

佐渡の市場がにぎわった一方で、佐渡産の南蛮エビも今がおいしい季節です。

【新潟冷蔵 齋藤政嗣 部長代理】
「寒い時期は海水温が低くなるので、その分甘みも強くなる」

南蛮エビやカキの水揚げ量は例年通りで価格も安定していると言います。

【新潟冷蔵 齋藤政嗣 部長代理】
「今、状況は非常に厳しく、漁師含めて佐渡の方も元気がないかもしれないが、もっともっと佐渡をアピールして、みんなで盛り上げていきたいのでよろしくお願いします」

寒ブリは脂をしっかりと楽しみたい人は刺身に、脂は控えめにあっさりと楽しみたい人はブリしゃぶがおすすめです。

これから年越しにかけて、佐渡の海の幸がおいしい季節を迎えます。最終更新日:Mon, 11 Dec 2023 19:20:23 +0900