【記者リポート】
「てんかんの手術を支援するロボット。大きなアームとモニターを備えています。患者の負担と手術の時間を大きく減らす期待がされています」
難病系の脳神経疾患などの診療にあたる新潟市西区の国立病院機構西新潟中央病院。
新たに導入されたのが、てんかん手術支援ロボットです。
てんかんは突発的に意識を失ったり、けいれんを引き起こしたりする脳の疾患で、国内で120万人、県内には2万人以上の患者がいると推定されています。
このうち、薬が効かないケースでは脳の原因となる部位を切除する手術で治療しますが、MRIなど事前の診断で原因箇所を特定できない場合、一度、頭蓋骨を切り開き、電極を入れて検査することが必要になります。
その際、正確性が求められますが…
【国立病院機構西新潟中央病院 福多真史てんかんセンター長】
「メモリを合わせたりというところでヒューマンエラーが出る可能性もあるし、あとは時間がかかる」
体への負担が大きく、リスクもあることなどから治療を諦める患者も少なくないといいます。
こうした中、導入された手術支援ロボットはインプットしたMRIなどのデータをもとにアームが自動で動き…
【記者リポート】
「セットされたアームの先を辿っていくと…脳の検査箇所、小さなターゲットまで正確に行きつきました」
骨に小さな穴を開けるだけで脳の深い部分まで正確に電極を差し込み検査することができます。
頭を切り開くことなく原因箇所を特定できるため、患者の負担や手術時間を大きく減らすことにつながります。
この、てんかん手術支援ロボットの導入は全国で4例目で、近隣県の患者の治療も期待されます。
【国立病院機構西新潟中央病院 福多真史てんかんセンター長】
「今まで諦めていた患者が手術をすることによって、てんかん発作が消失するところまで持っていけるかなと。そういう(諦めていた)患者の福音になればと思っている」
病院では来年1月からロボットを使ったてんかんの手術を始めます。最終更新日:Thu, 14 Dec 2023 18:54:07 +0900