12月11日、柏崎刈羽原発を訪れたのは、原子力規制委員会の山中伸介委員長などです。
【原子力規制委員会 山中伸介 委員長】
「本日は核物質防護の追加検査の現地調査並びに東京電力の適格性に関する現地調査を行いたい」
柏崎刈羽原発をめぐっては、社員によるIDの不正使用問題や故障した侵入検知設備の放置などテロ対策上の不備が相次いで判明。
原子力規制委はおととし、核燃料の移動を禁じる事実上の運転禁止命令を出し「追加検査」を行っているほか、東京電力が原発を運転する「適格性」について再確認しています。
この日の現地調査は追加検査などをめぐり、事務局の原子力規制庁が12月6日、「全ての課題が改善された」とする報告書をまとめたことを受け行われたものです。
山中委員長などは所員による安全性向上に向けた会議の様子や防護区域の入退場ゲートの管理状況を視察したほか…
【記者リポート】
「自らの目で発電所内の状況を確認した山中委員長。続いて稲垣所長などと意見交換し、改善に向けた取り組みなどを聞き取ります」
発電所の幹部職員との意見交換では、これまでの取り組み内容を問いただしました。
【原子力規制委員会 山中伸介 委員長】
「東京電力として、どのような取り組み、あるいは仕組みをつくったのか所長としての総括をお願いしたい」
【柏崎刈羽原発 稲垣武之 所長】
「我々として36の対策、改善措置を講じてきて、一通り対策措置、仕組みは構築され、回り始めている」
稲垣武之所長は問題の原因としてリスク認識の甘さなどを挙げ、今後も安全性向上の取り組みを継続していくことが重要などと述べました。
約1年ぶりの現地調査を終えた山中委員長は…
【原子力規制委員会 山中伸介 委員長】
「1月末に核物質防護の事案の現地調査を行ったが、その時と比べ、かなり改善がみられていると感じた。材料さえ揃えば、年内に最終判断することもありえる」
規制委員会は今後、東京電力の小早川智明社長とも面談し、現地調査の結果と合わせ
、早ければ年内にも運転禁止命令を解除するかどうか最終判断する方針です。最終更新日:Mon, 11 Dec 2023 18:33:32 +0900