【桶屋美圭アナウンサー】
「連日厳しい猛暑に見舞われた今年。こうした暑さの中でも十分な生育が期待できるコシヒカリの新品種・NU1号。その新たな名称がこれから発表されます」
「NU1号」は気候変動に対応したコメを作ろうと、新潟大学の研究グループが約20年をかけ開発したコシヒカリの新品種で、3年前から試験栽培が行われてきました。
いよいよ10月販売開始を迎えるのを前に、新たな名称が9月28日発表されました。
2500件を超える一般公募の中、選ばれたのは『新大コシヒカリ』。
自治体や流通関係者などで選考を重ねた結果、県内の農家が誇りを持って育てているコシヒカリの名を残し、新大コシヒカリに決まりました。
【新潟大学 農学部 三ツ井敏明 教授】
「開発者の思いも反映されていて親しみやすく、分かりやすい、良い名前だと感じている」
この、新大コシヒカリ。最大の特徴はなんと言っても暑さに強いということです。
コメにはアルファーアミラーゼという酵素が含まれていますが、高温になると熱さに耐えようとその働きが活発になり、デンプンの分解が進みます。
結果、デンプンの分解と合成のバランスが崩れ、コメが白濁化し、品質低下につながりますが、新大コシヒカリは酵素の働きを抑えるため、高温にさらされてもコメの品質を保つことができます。
今年、猛暑により県産コシヒカリの一等米比率が大幅に低下傾向にある中、新大コシヒカリの一等米比率は従来のコシヒカリを上回る見込みだということです。
【新潟大学 農学部 三ツ井敏明 教授】
「私から言うのもなんだが、おいしい。食べれば分かるくらいの食味。一度召し上がっていただいて、また買っていただければ」
新大コシヒカリは、10月7日から新潟伊勢丹などで販売されます。最終更新日:Thu, 28 Sep 2023 18:44:28 +0900