テロ対策の不備が相次ぎ、事実上の運転禁止命令が出されている東京電力の柏崎刈羽原発。
一過性としない取り組みなど、4つの項目で是正が求められていましたが、6日原子力規制庁は、その追加検査の報告書案を原子力規制委員会の会合で示しました。
【原子力規制委員会の担当者】
「核物質防護措置(テロ対策)の劣化については、改善が図れたと判断」
「改善措置を一過性のものとしない仕組みも、構築され定着しつつあると判断」
さらに、経済的要因があっても安全性の確保を前提するなどとした、7つの基本姿勢をもとに行った東京電力の原子力事業者としての適格性の再評価についても、報告書案が提出されています。
【原子力規制庁の担当者】
「安全性向上に資する実績を挙げており、基本姿勢に乗った取り組みを行っていることが確認された」
事務局の原子力規制庁は追加検査と適格性の再評価でどちらも東京電力の取り組みを評価。
原子力規制委員会がこの報告書案を了承すれば、残すは運転禁止命令の解除の判断となりますが…
【原子力規制委員会 山中伸介 委員長】
「検査の結果として、規制当局が何か改めて介入して改善しなくてはならない状況は脱したという判断を検査官はしたということだと解釈します。報告書の内容に大きな違和感は感じませんでした」
委員からは規制委員会としても改善の状況を確認する必要があるといった意見が出ていて、最終的な判断は委員による現地調査や東電の小早川社長との意見交換を経て行う方針です。
【原子力規制委員会 山中伸介 委員長】
「判断する材料が全て整えば時期としては年内もありうるかな」最終更新日:Wed, 06 Dec 2023 18:34:14 +0900