【松村道子キャスター】
「液状化被害の大きかった西区善久地区。地震から1か月半、罹災証明書が届いたという住民からは今後の住宅の修復について考えているという声も聞こえています」
半壊の大規模ということで罹災証明が出た佐々木三夫さんは、自宅が傾く被害を受けましたが、大きな修繕工事は加えずに暮らしていく考えです。
【佐々木三夫さん】
「500万~600万円かかるということで、行政の補助はあるが年金暮らしなので。もう82歳にもなっていてできない。そういうふうな覚悟でいる」
同じく“大規模半壊”の判定を受けた土居義和さん。自宅は大きく傾き、解体することも視野に検討しています。
【松村道子キャスター】
「完全に隣の屋根とこちらの屋根が接触しています」
【土居義和さん】
「“とい”ぎりぎりで止まった」
行政からの支援については。
【松村道子キャスター】
「すべて合わせて(最大)520万という金額になる」
【土居義和さん】
「19日から(公費での)解体の申し込みが始まるので、相談してみる。1500万円やそこらでは直らない。見積もりをしたら、ジャッキアップだけで1200万円くらいかかる。それでも行政がそれだけみてくれるのはありがたい」
解体を選んだ場合は、同じ西区にある娘の家に引っ越す予定です。
坂口明彦さんも“大規模半壊”の判定を受けました。自宅の傾きを直すには1000万円ほどかかると見ています。
【坂口明彦さん】
「家を直す方法と同時に、あまりに費用が高ければ賃貸物件を探すか、中古の一戸建てを購入するか、非常に苦しい選択を一つ選ばざるを得ないというのが私たちの課題」
現在71歳。定年退職後、「悠々自適の生活ができる」と考えていた中での被災でした。
【坂口明彦さん】
「老後のための貯金にプラス、ローンを組む。月々の年金からローンを出して、生活費を出す。非常に厳しい。市から補助をいただいても賄える額ではない」
新潟市で2月14日までに発行された罹災証明書は4801件。
その判定を前に、住民はそれぞれに自宅をどう復旧していくのか頭を悩ませています。最終更新日:Thu, 15 Feb 2024 19:23:36 +0900