「ここ数年にない動き」 拉致被害者・蓮池薫さん 自民県議団に講演 世論高めるよう訴え【新潟】

北朝鮮による拉致被害者の蓮池薫さんが自民党県議団を前に講演しました。最近の北朝鮮の動向を「価値のある機会」と捉え、世論を高めるとともに問題解決へ動くよう訴えました。
北朝鮮による拉致被害者の蓮池薫さんが自民党県議団を前に講演しました。最近の北朝鮮の動向を「価値のある機会」と捉え、世論を高めるとともに問題解決へ動くよう訴えました。

【蓮池薫さん】
「最近の動きは、ちょっと今まで、ここ数年来なかった動きなのかなと」

3月7日、自民党県議団を前に講演したのは、北朝鮮による拉致被害者・蓮池薫さんです。

今年に入り動きを見せる北朝鮮。

今年1月の能登半島地震の際に金正恩総書記が岸田首相に電報を送ったほか、妹・与正氏が2月の談話で岸田首相の訪朝の可能性に触れるなど、その動向が注目されています。

こうした状況について、蓮池さんは…

【蓮池薫さん】
「トップと第2人者が直接日本に言及した。これ、今までなかったことです。大きな動きにつながるんじゃないか、つながってほしいというふうに今考えているところ」

また、蓮池さんは岸田首相が拉致問題を時間的制約のある「人道問題」と表現し、優先的に解決へ導こうとしていると評価。その一方…

【蓮池薫さん】
「警戒すべき問題は、拉致問題をおろそかにしたまま解決して、決着をつけてしまうことが一番おそろしい。おろそかにして、ある一定のところで、すっと線を引かれちゃうと(北朝鮮が拉致と認めていない)曽我ミヨシさん救出なんていうことは完全に終わってしまう可能性も出てくる」

拉致問題について「全て解決された」と主張する北朝鮮。

蓮池さんは「日本政府が交渉の場で譲歩することなく、拉致問題は解決済みではない」という姿勢で臨むとともに、こうした意識を国民全体で共有することが重要だと話します。

【蓮池薫さん】
「(拉致問題が)長く影響するということを北朝鮮に知らしめるには、日本の世論だと思う。チャンスがいかに大きいかというより、これをチャンスとみなして日本政府がどうやって実現に向けてつなげていくかというのが求められる。そうするだけの価値がある一つの機会」

拉致問題解決に向け、政府そして北朝鮮を動かすには、世論の力が大きな意味を持っています。最終更新日:Thu, 07 Mar 2024 18:33:31 +0900