目線を下げ、反省した表情を見せながら3月14日の判決公判に臨んだのは、不同意性交等の罪などに問われている元県警本部組織犯罪対策課次長・梅川稔被告(56)。
起訴状などによりますと、梅川被告は去年10月の夜、県警内部の飲み会後に新潟市内を走っていたタクシーの車内で酒に酔って抵抗できない20代の同僚女性に対し、同意を得ずにわいせつな行為に及んだうえ、女性の自宅に行き、みだらな行為を行ってその様子の一部を撮影した罪に問われています。
犯行態様は悪質などとして懲役7年を求刑した検察側に対し、弁護側は被告人は犯行を後悔しており、くむべき事情を適切に評価して適切な量刑となるよう求めていましたが…
【新潟地裁 小林謙介 裁判長】
「主文、被告人を懲役5年6カ月に処する」
新潟地裁の小林謙介裁判長は犯行について「執拗で卑劣。性交等がされている間の被害者の姿態などを動画で撮影したことも見過ごせない」と指摘。そして…
【新潟地裁 小林謙介 裁判長】
「被害者は甚大な精神的苦痛を受けて、現在も職場に復帰できずにおり、厳罰を求めるのも当然である。被告人は職務上の経験から性犯罪の被害者の実情をよく認識できたにもかかわらず、本件に及んだ点も厳しい非難に値する」
こう刑事責任の重さに言及。
その一方で、被告人が事実を認め、反省の言葉を述べていることなどを考慮して、懲役5年6カ月の実刑判決を言い渡しました。
終始下を向いて判決理由を聞き、公判が終わると検察に向かって頭を下げた梅川被告。弁護側は控訴するか検討しています。最終更新日:Thu, 14 Mar 2024 18:56:08 +0900