資源エネルギー庁の幹部から政府の方針を伝達された新潟県柏崎市の桜井雅浩市長は、再稼働の前提条件として国に要望している避難道路などの整備、そして柏崎刈羽原発に保管されている使用済み核燃料の割合の低下を挙げています。
【柏崎市 桜井雅浩 市長】
「そういったもの(使用済み核燃料)を再稼働までにおおむね80%以内にしてもらいたいということが前提提条になる」
こう話した上で、それでも「再稼働には意義がある」と強調した桜井市長が面談の中で報告したのは21日の市議会の動きです。
地元経済団体が2月に提出した早期再稼働を求める請願について、8人の市議が2時間にわたって賛成・反対の立場から討論。そして、採決のときを迎えました。
「採択することに賛成の議員の起立を求めます…起立多数です。したがって、請第1号は採択することに決定しました」
21人中16人が起立し、早期再稼働を求める請願は賛成多数で採択されていました。
この議会の判断を再稼働の是非を判断する上で「一番重要なピースがうまった」と表現する桜井市長。
能登半島地震で周辺自治体にも避難計画への不安が高まっている状況を早期に解消すべく、客観的事実にもとづいて国が説明するよう求めています。
【柏崎市 桜井雅浩 市長】
「いたずらに時間を積み重ねることだけが安全に資するものだと私は考えておりません」
刈羽村の品田宏夫村長も周辺自治体などの不安の解消が重要との認識を示しています。
【刈羽村 品田宏夫 村長】
「原子力発電所はここまで安全だと言うことをもっとPRしてもらいたい」
再稼働への地ならしを続ける国…ただ「県民の信を問う」と話す花角知事が現段階ではその方法を含め考えを明らかにしておらず、再稼働をめぐる議論の行く末は不透明となっています。最終更新日:Thu, 21 Mar 2024 18:43:51 +0900