【齋藤正昂アナウンサー】
「上越市の直江津港です。クレーンで吊されているのが津波の観測機。ゆっくりと慎重に設置作業が行われています」
雨が降る中、設置・組み立てが進められていたのは臨時の津波観測装置です。
【気象庁 環境・海洋気象課 野崎太 調査官】
「能登半島地震を契機に、まだ地震活動が続いてるという状況の中、能登半島付近の海底で地震が起きた場合には津波が発生するという評価がされている」
これは元日の能登半島地震発生直後に上越市の関川を捉えた映像です。河口から勢いよく川を遡上した津波は堤防を超え、近隣の住宅にも押し寄せました。
ただ、県内の津波の観測地点はこれまで新潟市や柏崎市の鯨波などの4つしかなく、上越市に到達した津波の高さを観測することができませんでした。
【気象庁 環境・海洋気象課 野崎太 調査官】
「今後もきちんとした観測が必要だろうということで今回臨時的に津波観測装置を設置するという計画となりました」
そこで気象庁は、上越市の直江津港に簡単に動かすことのできる臨時の津波観測装置を設置。
【齋藤正昂アナウンサー】
「先端にある筒のようなものから下に向かって電波が発射され、海面に当たって戻ってきた速度から津波の高さを測定するといいます」
太陽光や風力による自家発電で稼働し、津波や潮位を安定的に観測できるこの装置。高さ20mの津波まで観測することが可能です。
【気象庁 環境・海洋気象課 野崎太 調査官】
「より早く事実をつかめるという意味で、正確な情報を新潟県の皆さんにお伝えすることができるようになると思う」
この装置はしばらくの間、直江津港に設置される予定です。最終更新日:Tue, 26 Mar 2024 19:19:06 +0900