地区唯一の染色業者が破産で…染色や織物を手掛ける“港屋”も破産開始 負債額約2億6300万円【新潟】

新潟県長岡市にある港屋が新潟地裁長岡支部から破産開始決定を受けたことがわかりました。
新潟県長岡市にある港屋が新潟地裁長岡支部から破産開始決定を受けたことがわかりました。

民間の信用調査会社・東京商工リサーチ新潟支店によりますと、港屋は1871年創業で染色業から出発し、1950年1月に法人化。後に、織物製造も手掛けるようになり、染色した糸で織物を製造する「先染め」を主力としていました。

ピーク時の売上高は、1982年7月期に32億7100万円を計上しましたが、国内消費低迷や輸入品との競合などにより2000年前後から減収が進み、2008年7月期以降は売上低迷で赤字が慢性化。

また、新型コロナウイルス感染拡大以降は減収が一段と進み、2022年7月期の売上高は3億600万円余りに落ち込み、採算面も厳しい状況が続いていました。

2023年5月には栃尾地区で唯一の糸染色業者だった、いずみ染工(長岡市)が破産し、産地内での染色ができなくなり、いずみ染工と業務提携していた港屋の経営にも影響が生じていました。

こうした中、事業継続と従業員の雇用を維持するため、2023年10月10日付で糸加工販売の、シモムラ(石川県小松市)に事業を譲渡。

その後は法的手続きの準備を進めていたもので、今回の措置となりました。

負債総額は約2億6300万円に上っていたということです。最終更新日:Tue, 23 Apr 2024 11:00:00 +0900