横断禁止のバス専用道路で相次ぐ“横断者”…市は対策も「全く効果ない」 新潟駅バスターミナル開業2カ月

3月末に開業した新潟駅直下のバスターミナルでは、バス専用道路を横断する人が後を絶たず問題となっていました。新潟市は5月、案内表示を増やす対策を講じましたが、人々の行動は変わったのでしょうか?
3月末に開業した新潟駅直下のバスターミナルでは、バス専用道路を横断する人が後を絶たず問題となっていました。新潟市は5月、案内表示を増やす対策を講じましたが、人々の行動は変わったのでしょうか?

バスターミナル開業から3週間ほどが経った4月24日。

【記者リポート】
「親子が今、バス専用道路を横切りました。奥からバスも来ていましたが、少し危ない状況です。こちらの女性も反対方向へと道路を渡ろうとしましたが、係員に呼び止められて戻ってきました」

新しいバスターミナルの平日のバス発着台数は約2600台。ほとんど休みなくバスが往来しているため、バス専用道路の横断は非常に危険です。

反対側の乗り場や店に向かうためにはエスカレーターや階段を使って駅2階を経由するか、回り道して横断歩道を利用する必要があります。

【渡ろうとした人】
「ここは渡れないんだというのが今、分かった」

そこで新潟市は…

【松村道子キャスター】
「新潟市はバスターミナルの横断問題を受けて、“横断禁止”と書かれた表示を増やすことで対策しています。効果は出ているのでしょうか」

当初、数カ所だった横断禁止の表示を4月下旬に約30か所まで増やし対策した新潟市。6月4日、中原八一市長が現場を視察しました。

【新潟市 中原八一 市長】
「以前に比べて、この横断をする人たちが少なくなっているということなので、徐々に理解も浸透し始めてるのではないかと思っている」

しかし…

【松村道子キャスター】
「バスが往来する中で横断する姿、きょうも見られます」

【新潟交通バススタッフ】
「全く効果はない。目の前にバスがいる、お店もできた。そうすると(2階に)上って、下がるのが…できないのか、嫌なのか、直接歩いてしまう」

【バス利用者】
Q.市は表示を増やして対策している
「あ~、分からなかった」

【バス利用者】
「看板を作ってからは少し減ったような気がする」

【通行人】
「確かに危ない。だけど、それは市がなんとかするべき。高齢者には(長い距離の移動は)無理」

バスターミナル開業から2カ月。案内表示を増やしても横断ゼロにはつながらない中、新潟市の見解は…。

【新潟市 中原八一 市長】
「広場管理者・交通事業者との過去の協議の結果、横断歩道の設置は困難だと判断した結果について、現在も認識に変わりはない」

新潟市は新潟駅の新たなデッキが完成すれば動線が増えると説明していますが、完成は2年後となります。最終更新日:Tue, 04 Jun 2024 18:42:18 +0900