今年もここまで拉致問題の解決に向けた具体的な動きは見られませんでした。親子の再会へ関係者の焦りがにじむ中、この週末、家族などが問題の解決に向け各地で訴えました。
12月14日、東京で開かれた政府主催のシンポジウムでスクリーンに映し出されていたのは、北朝鮮に拉致された直後の横田めぐみさんの写真です。
【横田めぐみさんの母・早紀江さん】
「いま後ろにある写真は、私は見ることができない写真。こんなにうつろな目をしためぐみを見たことはありません」
いつも、「ただいま」と大きな声で帰宅していたというめぐみさんから笑顔を奪った拉致。47年が経った今年も帰国は叶わないままです。
【横田めぐみさんの母・早紀江さん】
「もう一度あの元気な声を日本の中で聞かせてほしい、発してほしい。『皆さんありがとう!助けてくれてありがとう!』と大きな声で皆さんに叫んでほしい」
4月から佐渡市の拉致被害者対策係で勤務している拉致被害者の曽我ひとみさんは、精力的に救出活動を行った1年となりました。
【曽我ひとみさん】
「拉致被害者救出の署名活動を行っております。署名にご協力お願いします」
12月28日には、ともに拉致された母・ミヨシさんが93歳の誕生日を迎えます。
【曽我ひとみさん】
「なんとか寒い冬を乗り越えて元気でいてほしいし、日本に佐渡に帰ることを諦めずに元気でいてほしいと願うばかり」
一方で、曽我さんが来年期待することの一つが、2017年に面会したトランプ氏のアメリカ大統領再任です。
【曽我ひとみさん】
「この拉致問題についても、お力を貸していただけたらありがたいと思っている」
同じく拉致被害者の蓮池薫さんは神奈川県で講演。帰国を果たせていない拉致被害者の親世代が存命のうちに解決する必要があると力強く訴えました。
【蓮池薫さん】
「日本はプレッシャーをかけなくてはいけない。プレッシャーとは何なのかと言えば期限。絶対に今やらなきゃいけない」
関係者に募る焦り。政府には、それを受け止め来年こそ、具体的な成果につなげることが求められています。
【横田早紀江さん】
「待っている。きょうもあしたも…。あさっても、その次も、なんて言わないで、なんとか早く解決に向けて実現をさせていただきたい」