
新潟市は3月21日能登半島地震の影響で西区の一部地域に出していた避難指示を解除したと発表しました。一方で、この地域では、いまだ被災した状態の建物が残っているなど復旧に時間を要している現状もありました。
■新潟市内の避難指示 すべて解除
【新潟市 中原八一 市長】
「地盤の変状がなかったことが確認されましたので3月21日付で避難指示を解除いたしますこれによって去年1月3日に発表された避難指示はすべて解除されたのでお知らせいたします」
新潟市の中原八一市長は21日の会見で、去年の元日に発生した能登半島地震の影響で地盤が緩み、土砂災害の危険があるとして、西区大野の12軒に出していた避難指示を解除すると発表しました。
去年10月から点検・調査・分析を行った結果土砂災害につながるような地盤の変化が見られなかったため、今年1月に解除された寺尾と寺尾上2丁目の7軒に続き、大野の12軒についても解除したということです。
これで能登半島地震の影響で市内に出されていた避難指示はすべて解除されることになりました。
【新潟市 中原八一 市長】
「避難指示を出した地域というのが、去年の能登半島地震の発災によって非常に大きく被害を受けた地域の1つであると認識している。災害で課題の1つであった解除ができたことによって、1つの区切りを迎えたという風に認識している」
■“被災建物”復旧には時間が…
避難指示がすべて解除された一方で…
【齋藤正昂アナウンサー】
「避難指示の発令から1年2ヶ月以上が経ち、ようやくきょう解除されましたが、コンクリートが隆起した状態になっているなど、復旧に向けてはまだ手がついていない状況です」
西区大野では、被災した当時のままの状態の建物も。また、郵便局は閉鎖が続いているほか、別の場所に移転オープンした美容室もあります。
【近くに住む人】
「(Q.郵便局はここを使っていた?)ここを使っていたから、遠いところまで車で行かなきゃならないようになって、歩いてはなかなかいけない範囲になった。まだ、かなり直されていないようで、時間は経っても思うように進んでいないのが心配」
【新潟市 中原八一 市長】
「継続して商業を続けたいという方もいらっしゃるし、解体をやるという意向をお持ちの方もいらっしゃる。まずは地盤の安定が確認されたということを皆さんにしっかりとお伝えをしながら、これからも地域の皆様の生活再建に引き続き、全力で後押しをしていきたい」
新潟市は今回、避難指示が解除された地域には、土砂災害警戒区域が含まれているため、引き続き、降雨量に応じた緊急点検や安全確認を行っていくとしています。
最終更新日:Fri, 21 Mar 2025 19:07:49 +0900