
去年7月に世界文化遺産に登録された『佐渡島の金山』。観光客の増加に期待が高まっていましたが、果たして登録後の変化はあったのでしょうか。
去年7月、世界文化遺産に登録された『佐渡島の金山』。外国人も含めた観光客増加への期待が高まりました。
【佐渡市 渡辺竜五 市長】
「世界遺産になったから来てみたいとか、メディアの情報を見ていると、世界遺産の発信効果が非常に大きいと思っている」
登録から20日後の会見で佐渡市の渡辺竜五市長はその効果についてこう語っていましたが、実際に観光客は増えているのでしょうか。
【佐渡市観光振興部 小林大吾 部長】
「ここ最近、外国人観光客も増えている傾向にあると認識している」
佐渡市が4月22日に公表したのは、佐渡を訪れた外国人観光客数。去年と比較すると、1月~3月の観光客数は1.2倍以上増えていて、増加傾向にあることが分かります。
その一方で、新型コロナウイルスによる影響が出る前の2019年との比較では、大きく下回っているのも現実です。
【佐渡市 渡辺竜五 市長】
「海外の観光客は、以前は割と団体が多かった。今は、かなり個人にシフトしているので、どの程度正確につかめているのかというのが、色んな数字を聞いているが、疑念の部分はある」
ただ、外国人観光客の受け入れをめぐっては言葉の壁など課題も多くあります。
【佐渡市観光振興部 小林大吾 部長】
「金山を含めて、外国語で案内できるガイドというのがまだまだ足りないと感じている」
世界文化遺産登録の裏では、人口減少などにより財政状況が厳しさを増している佐渡市。
佐渡市を訪れる人から徴収する“入島税”の導入を検討するなど、観光客の受け入れ体制の整備などに向けた財源確保の道も模索しています。
今年、2019年の外国人観光客数7892人を上回る9000人を目標に掲げる佐渡市。
【佐渡市観光振興部 小林大吾 部長】
「世界遺産登録されて、これで終わりということではなくて、それをどう経済に結び付けていくか、どう持続させていくかというところが一番の課題。魅力的な観光地づくりを進めていきたい」
世界文化遺産登録で注目が高まる今…観光客に満足のいく旅を提供できるのかが今後の佐渡観光の行く末を占うことになりそうです。
最終更新日:Tue, 22 Apr 2025 19:01:08 +0900