物価高で“フードバンク”危機…困窮家庭増で物資配布できなくなるおそれ「声あげられずじっと我慢…」 食料支援へ協力呼びかけ 新潟

民間の調査会社によると飲食料品は7月、2105品目が値上がりし、今年1年間では2万を超える品目が値上がりする見通しとなっています。この物価の高騰により困窮する家庭が増えていることなどから、今後、物資を配布できなくなるおそれがあるというフードバンクの現状を取材しました。

2016年に開設された『フードバンクしばた』。支援を必要とする約500世帯に寄付された食料を無償で提供する活動などを行っています。

【支援を受ける人】
「子どもが食べ盛りだし、私が病気がちなものだから、本当に助かる」

ただ…

【フードバンクしばた　土田雅穂さん】
「（Q.本来だったらどのくらい食料が？）ほとんど満杯の状態。通り道にも積まれていたが、今はここも空っぽ」

フードロス対策が進み、余剰在庫が減ったことなどから寄付に回る食料が年々減少。

食料が多く積まれていたというスペースも今は床が見えるほどになっていて、家庭への配布ができなくなるおそれも出てきました。

【フードバンクしばた　土田雅穂さん】
「僕らが支援している人はほとんど余裕がない、貯金もないギリギリの生活をしている人たち。食品がありませんでした、コメがありませんでしたと絶対に言えない」

そこで、フードバンクしばたはこれまで寄付をした個人や企業に緊急でさらなる支援を要望。すると、さっそく家でとれた野菜などを届けてくれる人が現れました。

ただ、物価高の波が収まる気配はなく、支援を求める家庭の増加も予想されることから予断の許さない状況が続いているといいます。

【フードバンクしばた　土田雅穂さん】
「我々が物価高で困っているレベルの話ではない。あの方たちは声も上げられない。上げない。食べないでじっと我慢している。自分で（協力）できることから、なんでもいいのでやっていただけたら」

フードバンクしばたは事務所などで食料の寄付を受け付けています。

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