記録的大雨の新潟・上越市 住宅40棟で浸水被害 米農家からは不安の声も…約1カ月半続いた節水要請は“解除”

9月3日に降った大雨の影響で多くの浸水被害を受けた新潟県上越市。片づけに追われる人の姿が見られた一方、市は3日、継続していた節水要請を解除しました。
NST新潟総合テレビ

9月3日に降った大雨の影響で多くの浸水被害を受けた新潟県上越市。片づけに追われる人の姿が見られた一方、市は3日、継続していた節水要請を解除しました。

3日、県内では各地で大雨となり、上越市などでは3時間の降水量が9月の観測史上最大となった地点もありました。

市によりますと、少なくとも40棟の住宅で床上・床下浸水の被害が確認されています。

被害を受けた地域では片づけに追われる人の姿が…。

【片づけに追われる人】
「土のうとか積んでもどうにかなるレベルではなく、(水は)奥まで全部同じ高さで、ものが浮いているような状態」

こちらの薬局では、浸水被害で商品や医療機器などが水に濡れてしまったと言います。

【片づけに追われる人】
「(商品を)拭いたところで売れるものではない。仕方ない」

一方、フリースクールでは子どもが職員とともに机やイスを乾かしたり、水に濡れてしまった本を処分したりしていました。

【片づけに追われる人】
「においが残っているので、何日かやらなきゃダメかな」

また、農業用のため池の水が雨により流れ出て、のり面が崩落するなど農地への被害も発生しています。

この夏は記録的な高温少雨で水不足に陥った上越市。農作物への影響を懸念し、恵みの雨を願った時期もありましたが、3日は想定を超える雨となりました。

【コメ農家 竹谷剛さん】
「こんなに倒れていなかったのに、大雨で稲が全部べたっとなってしまった」

稲が倒れたことにより収穫に時間がかかるため、濡れてしまった稲が腐らないか農家からは心配の声が上がっています。

【コメ農家 竹谷剛さん】
「雨さえなければ(稲刈りが)もっと簡単な仕事だったが…。水がはけたのでなんとか動ける状態になった」

ただ、この雨は我慢の日々を終わらせるきっかけにもなりました。

一時は10%を下回っていた正善寺ダムの貯水率が25.4%まで回復。水を確保するための取り組みも進んだため…

【上越市 中川幹太 市長】
「この先の断水は回避できるものと判断し、本日をもって節水要請を解除することといたします」

7月15日から約1カ月半にわたって続いた節水要請が解除されました。

最終更新日:Thu, 04 Sep 2025 22:00:00 +0900