村上市の「イヨボヤ会館」は、サケをテーマにした博物館ですが、旧ツイッター・Xで話題になったのが…
【Xへの投稿】
「すみません…ただいまサケが一匹もおりません」
11月12日、サケがお辞儀をしているイラストともにあげられたこちらの投稿。
サケの博物館なのにサケがいない…?20日、その水槽に行ってみると。
【記者リポート】
「こちらの水槽、例年であれば30匹ほど泳いでいるということですが、今は数えられるほどしかおらず、かなり少なくなっています」
この水槽は、海から川に返ってきたサケが展示されていて、産卵の様子などを観察できる人気の観察コーナーだということですが。
【イヨボヤ会館 田嶋雄洋 館長】
「サケが全然とれない。例年だと、この時期は100~300匹くらいはとれていたのに、それが10匹とか20匹とかいう世界」
今年は、産卵シーズンを迎えても帰ってくるサケが少なく、展示用のサケが調達できない事態に陥ってしまったのです。
【イヨボヤ会館 田嶋雄洋 館長】
「サケは基本的に寒くならないと帰ってこない魚。サケにとっては、まだ海の水が温かいのかな。海水温がもっと下がらないと帰ってこないのかなというふうに思っている」
猛暑の影響を受け、11月8日から5日間は水槽にサケがいない状態となっていました。さらに…
【イヨボヤ会館 田嶋雄洋 館長】
「今年は、人工授精を1回もしていない。それだけ、サケが帰ってこない」
毎年、1万匹を放流するために行っている人工授精も今年はできていないと言います。
20日は、5匹のサケが水槽を泳いでいましたが、安心できる状態ではありません。
【イヨボヤ会館 田嶋雄洋 館長】
「この水槽に、またサケがいなくなるかもという不安はある」
サケは産卵を終えると死んでしまうため、新たにとれるサケがいなければ、再び水槽のサケがゼロになる恐れもあるのです。
【イヨボヤ会館 田嶋雄洋 館長】
「“サケの町・村上”と言っていたのに、それが言えなくなったら、うちにとっては大きな痛手。サケにはこれからも帰ってきてほしいなと願っている」最終更新日:Mon, 20 Nov 2023 18:46:46 +0900