温室効果ガス削減に向けて過度なマイカーの利用から公共交通機関を利用するノーマイカーデーを推進してきた新潟市。しかし、東京のIT企業が発表した「よく歩く都市ランキング」で全国の政令市のうち新潟市は最下位に…なぜノーマイカーが進まないのか取材した。
新潟市“ノーマイカー”推進も…
2月に発表された「よく歩く都市ランキング」。全国の政令市を対象に平日の平均歩数を比べたランキングで1位は川崎市の7561歩、2位は横浜市の7538歩、3位は大阪市の7244歩となり、新潟市は最下位の5534歩…トップの川崎市と比べ2000歩以上少ない結果となった。
新潟市民に話を聞くと…
新潟市民:
移動手段は主には車ですね。新潟なので
新潟市民:
毎日2000歩ぐらい。寒いので
冬の天候の悪さなどで移動手段に車を選ぶ人は多いようだ。
一方、新潟市では現在、毎月第2第4水曜日に職員のノーマイカーデーを実施。ノーマイカーを推進していた当時の篠田市長もバス通勤していた。
一方、現在の中原市長は市公用車で通勤しているものの日常的に散歩を楽しんでいるということだ。
新潟市は“移動しづらい”!?
新潟市が去年発表した市内の都市交通に関する調査によると、新潟市の主な交通手段は車がトップの72.0%に上り、徒歩は14.6%にとどまっている。
新潟市民からは「インスタでカフェを調べても車じゃないと行けない」「遠くなると結構時間が空いてしまったり待つことは多い」と公共交通の不便さを訴える声が上がった。
2022年、新潟市が行った調査でも新潟市が「移動しやすいまちだと思わない」と回答した人の割合が何と8割に上っている。よく歩く都市ランキングでも上位は公共交通の発達した大都市圏が上位を占めている。
新潟駅整備で歩数アップに期待♪
ただ、各都市のデータを分析した東京大学大学院の樋野公宏准教授によると、「新潟駅の整備や乗り継ぎ性の向上などによる交通利便性の向上が歩数の向上に寄与する可能性は大いにあると考えられる」と話している。
新潟市では現在、新潟駅直下に新バスターミナル整備しているほか、駅ビルのリニューアルが進むなどまさに再開発の真っ最中…公共交通を選ぶ人が増え、歩数が伸びることも期待できるということだ。
公共交通の利便性向上が春からの移動を見直す機会になるかもしれない。