携帯電話を再起動!中には様々な思い出
これまで全国で1万3000人が参加した｢おもいでケータイ再起動｣と題したイベント。大手通信会社が古い携帯電話を復活させ、思い出の写真をプレゼントするというものだ。
長く使っていない携帯電話は充電できない場合もあるが、業務用の機器を使って再起動を試みる。
KDDIブランドマネジメント部の西原由哲推進グループリーダーは｢携帯電話の中の思い出が二度と見られなくて困っている人がたくさんいることが調査で分かったので、この企画を考えた｣とイベントを企画した理由を話した。
KDDIブランドマネジメント部 西原由哲 推進グループリーダー
小千谷市から参加した吉井俊彦さん。｢親としては小さい時の思い出の写真が見られるなら見たいと思って｣と、約20年前に撮った娘の写真が入っているという携帯電話を持ってきた。
吉井俊彦さん
スタッフが携帯電話を確かめた結果…
スタッフ：
電源を入れて…、長押しだと思います
吉井俊彦さん：
あ、ついた～
｢たぶん、私が一杯飲みながら撮ったんだと思う。この顔を撮りたいなと思って。この写真が入っているので携帯が捨てられなかった。今、これを見て、改めて心が熱くなる｣と思い出の写真を手に懐かしんだ。
約20年前に吉井さんが撮影した娘の写真
星野恭子さんの携帯電話には、現在中学生の娘が幼かったころの様子が。｢何気ない日常の一コマみたいな感じがすごくする。日常すぎるから写真にはしなかったけど｣
星野恭子さん
品田優子さんは、携帯電話から思いがけず、12年前に亡くなった兄の姿を見つけた。
品田優子さん
｢怒涛のように通り過ぎてきた。20年くらいなので、自分の記憶にないことが写真で蘇るというか、思いがけない記憶が戻ってきて、ちょっと自分でもびっくりした｣と涙を見せた。
品田さんの携帯電話には亡くなった兄の姿が
西原さんは｢携帯電話はメールや電話ができるような便利な機能的なものだと思っていた。ただお客様の体験を通じて、もっと温かい情緒的な価値を持っている。一人一人のパートナーのような存在だと再定義できた｣と話す。
イベントに参加した人たちも忘れていた人生の一コマに出会えたようだ。
