「皆さんこんにちは、NGT48の佐藤海里です。今日はとってもワクワクする場所に来ています」
佐藤の期待に満ちた声が、広大な工場に響く。東京ドーム3個分という15万平方メートルの敷地に、彼女の目は釘付けだ。
車体の組み立て
まずが第一構体工場から。
「すごい!待って、え?」
佐藤の驚きの声が上がる。目の前には、まだ骨組みだけの電車の車体が並んでいた。
「これ、頭の?先頭車両の?」
佐藤は、普段は完成した姿でしか見ることのできない電車の、生まれたての姿に興奮を隠せない。
「こういう枠組みみたいなので見れるのは、すごいレア」
工場スタッフの説明に、佐藤は熱心に耳を傾ける。車体の各部分が別々に製作され、それらが組み立てられていく過程に、彼女は目を輝かせた。
「これ何時間でも見ていられる。本当に1日あっても足りないぐらい」
内装の組み立て
次に佐藤が訪れたのは、第五艤装工場だ。ここでは、車両の内装や配線、床下の機器類の取り付けが行われている。
第二艤装工場では配線や内装品、車外設備の取り付けを行っていた。
「すごい!上もすごい!」
天井に取り付けられたデジタルサイネージに、佐藤は驚きの声を上げる。
「これまだ誰も握ったことない。もう新品」
真新しい吊り革に触れ、佐藤の顔には子供のような笑顔が浮かぶ。
「いつものドアが、そうですよね。いつものドアが」
普段何気なく開け閉めしている電車のドアが、ここで取り付けられる様子に、佐藤は感慨深げだ。
台車の取付
見学の最後は、台車入れ場。ここで車体と台車が結合され、ようやく線路の上を走れる電車の姿になる。
「じわじわ降りてる。そうですねゆっくりと」
大型クレーンで吊り下げられた車体が、ゆっくりと台車の上に降ろされていく様子に、佐藤は息を呑む。
「大丈夫ですか?心配です」
作業員の安全を気遣う佐藤。しかし、熟練の技術者たちの手によって、車体は見事に台車と結合された。
「終始興奮が止まらなくて本当に夢のような時間を過ごさせていただきました」
工場見学を終えた佐藤は、感動の面持ちでこう語った。
「電車もかっこよくて素敵なんですけれども、こうやって一生懸命頑張っている方が本当にもっとかっこよくて素敵なんだな」
製造に携わる人々への敬意を込めて、佐藤は締めくくった。
普段何気なく乗っている電車。その裏には、多くの人々の努力と技術が詰まっている。
電車製造の世界は、技術の粋を集めた芸術とも言えるものだった。
今回の記事の動画はYouTube「だいすき!にいがた!チャンネル」で配信中です!
<前編>
<後編>