「走る貴婦人」市民の要望を受け復活
SLばんえつ物語は、1946年に誕生した国鉄C57形蒸気機関車180号機。大きな動輪と細いボイラーを兼ね揃える優雅さから、“走る貴婦人”と呼ばれてきた。
車体も汽笛も大迫力 パノラマ展望室も…
今回SLばんえつ物語に乗車したのは、新潟県出身のモデル桜川千穗さんと、福島・会津若松市出身のNST長谷川珠子アナウンサー。
SLの魅力を感じながら長谷川アナの故郷を目指した。
桜川千穗さん:
すごい!迫力があって車体は真っ黒。煙も黒い。かっこいいですね
長谷川珠子アナ:
今からこれに乗ると思うと、ワクワクが止まりませんね
出発前、2人は特別に車両後部のグリーン車を見学させてもらうことに。回転リクライニングシートは趣があり、大正ロマンの雰囲気漂う内装だ。
長谷川珠子アナ:
1つの席が大きい。かなりゆったりと座れますね
グリーン車の奥、列車最後尾にはグリーン車専用のパノラマ展望室があり、SLの中とは思えない開放感がある。
桜川千穗さん:
ほぼ360度見渡せる。なかなか見られない景色!
今回2人が乗車したのは、午前10時03分 新津駅発のSLばんえつ物語2号車。
ポーーーーーー!!
SLならではの大迫力の汽笛が鳴り響く。
桜川千穂さん:
煙がすごい!
長谷川珠子アナ:
もくもくした煙の中を走っています。石炭の香りもしますね
新津駅と会津若松駅を、約3時間半で結ぶSLばんえつ物語。2人は長い列車旅を楽しもうと、車内散策へ。
4号車は、磐越西線沿いの大自然を満喫できるパノラマ展望室となっているほか、なんとポストも設置してある。
ここから届けられる郵便には、オリジナルの消印が押されるという。
長谷川珠子アナ:
この揺れの中で手紙を書くというのも、また楽しみの1つですね
さらにトンネルの中に入れば、温かみのある照明が車内を照らし、よりレトロな雰囲気に。
桜川千穗さん:
まるで映画のワンシーンのよう
このほか1号車にあるのが、キッズルーム「オコジョルーム」。
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため人数制限あり
大人だけでなく、子どもも楽しめるのがSLばんえつ物語の魅力の1つだ。
貴重な石炭補充シーンも間近で!
SLは出発から約1時間で津川駅(新潟)に到着し、15分間停車する。その間に見られるのが、石炭の補充、給水、整備点検。どれも山登りに備えた大事な作業だ。
長谷川珠子アナ:
エネルギー補給ですね。ばんえつ物語のランチタイム
桜川千穂さん:
普段近くで見られないような部分が見られますね
長谷川珠子アナ:
煙が焦げ臭いのかなと思っていたけど、嫌じゃない香り
新緑や川… 絶景を楽しむSL旅
貴重な場面を見学したあと、車内に戻った2人。今度はゆっくりと景色を楽しむことに。
長谷川珠子アナと桜川千穂さん:
キレイ。川が一望できますね
雄大な阿賀野川や新緑など、磐越西線沿いの豊かな自然が癒しのひと時を与えてくれる。
その後、2人は車掌に案内されて再び4号車へ。
SLならではの現象 マスクが真っ黒に!
この4号車には、旅の思い出にぴったりの記念スタンプがある。
ほかにも、車掌が押す乗車記念スタンプがあるため、気になる人は車掌に声をかけてみてほしい。
細谷車掌:
4月~5月はチューリップ柄。季節によってデザインが変わります
…とここで、車掌のマスクを見ると、真っ白のマスクが黒くなっている。
SLの煙が車内にも入ってくるため、鼻の中や鼻水も真っ黒になるという。すすが付着する事もあるため、服の汚れに注意が必要だ。
桜川千穗さん:
それも、SLの楽しみ方の1つかもしれませんね
出発から約3時間半。午後1時35分にSLばんえつ物語は会津若松駅に到着。
桜川千穗さん:
あっという間の時間で楽しかった
長谷川珠子アナ:
列車は移動手段としてしか考えていなかったが、こんなに濃密な時間が楽しめるなんて驚き
春から秋にかけて、土日祝日を中心に運行しているSLばんえつ物語。普段の列車とは、ひと味もふた味も違う旅を満喫してみてはいかがだろうか。