【記者リポート】
「午前9時25分、小倉容疑者を乗せた車が新潟地方検察庁に入ってきました」
7月11日、殺人の疑いで逮捕されたのは長野県上田市の無職・小倉一夫容疑者(70)です。
小倉容疑者は6月1日、上越市に住む自営業中村礼治さん(62)の頭をハンマーのようなもので複数回殴り、殺害した疑いがもたれています。
【県警 大澤宜夫 刑事部長】
「あらゆる可能性を視野に所要の捜査を推進した結果、小倉一夫を殺人事件の被疑者として特定し、本日、逮捕に至ったものです」
逮捕の決め手の一つとなったのが、自宅周辺の防犯カメラ。警察への取材で小倉容疑者の姿が映っていたことが分かっています。
また、犯行に使われたとみられる凶器もすでに押収しているということです。
事件以前から100km以上離れた上越市をたびたび訪れていた小倉容疑者。中村さんから車を購入するなど知人関係にあったと言います。
【2人を知る人】
「(小倉容疑者は)確か中村さんの所から車を買ったりしていたような覚えもある。最近見なかったから中村さんに聞いたら『新型コロナだから来るな』と言ったんだそう」
殺害された中村さんは普段から大金を持ち歩き、これまでにも車に置いてあった現金入りのバックや自宅の金庫が盗まれるなど、お金にまつわる被害に遭っていた一方、小倉容疑者はお金に困っていて借金を重ねていたと言います。
【小倉容疑者に金を貸した人】
「私は100万円を貸した。貸してから8年くらい経つ。次の年に返してくれる約束が、催促して3年目で(返済は)半額」
2人の間に一体何があったのか?
遺体や現場の状況などから中村さんを帰宅直後に襲い倒れたあとも執拗になぐっていたと見られる小倉容疑者。
周囲の人には「自分は怒ると何をするか分からない」と話していたといいます。
【小倉容疑者を知る人】
「俺の同級生が小倉容疑者にちょっかいを出したというか、ちょっとキツい冗談を言ったら、小倉容疑者が『おい俺、気短いぞ』、『キレると何やるか分からないぞ』というのを自分で言っていた」
逮捕当時、容疑をおおむね認めていたという小倉容疑者ですが、殺意については否認していることが警察への取材で新たに分かっています。
捜査本部は小倉容疑者の自宅を家宅捜索し、車なども押収、中村さんを殺害した経緯や動機などを詳しく調べています。最終更新日:Tue, 18 Jul 2023 18:49:57 +0900