「雨欲しいとは言っていたが…」猛暑も一転大雨に…峠超えるも引き続き土砂災害に注意を【新潟】

9月6日は大気の状態が非常に不安定となり、線状降水帯の発生も懸念されるなど各地で大雨となりました。新潟地方気象台はこれまでに降った雨で地盤が緩んでいる地域もあるとして土砂災害に注意を呼びかけています。
9月6日は大気の状態が非常に不安定となり、線状降水帯の発生も懸念されるなど各地で大雨となりました。新潟地方気象台はこれまでに降った雨で地盤が緩んでいる地域もあるとして土砂災害に注意を呼びかけています。

前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定になった6日の新潟県内。

【記者リポート】
「午前10時半すぎの糸魚川市です。急に強い雨が一気に降ってきました。排水溝から水があふれている様子が分かります」

雨雲レーダーを見てみると、県内には午前中から昼過ぎにかけて活発な雨雲が流れ込み続けているのがわかります。

視界が悪くなるほどの雨が降った糸魚川市では午前11時半すぎまでの1時間に40ミリの激しい雨を観測。阿賀野市瓢湖と新潟市西蒲区では1時間降水量が9月の観測史上最大を記録しています。

この大雨により、災害発生の恐れがあるとして県は6日午前、大雨に関する情報連絡室会議を開催しました。

【県 危機対策課 新保直人課長】
「今後の天気予測と大雨による影響について共有をはかると共に、あらかじめ有事の際の連絡体制や初動対応体制を確認していただくためにご参集頂いた」

新潟地方気象台が今後の見通しについて解説しました。

【新潟地方気象台 塩野勉主任予報官】
「新潟県を含む北陸地方では6日午後にかけて線上降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があります」

こう気象台が土砂災害などへの警戒を呼びかける中…

【記者リポート】
「画面奥に見えるのが来海沢地区です。近くを流れる川には茶色く濁った水が大きく音をたてながら勢いよく流れています」

2021年3月に地すべりが発生し、現在も復旧工事などが続く糸魚川市来海沢地区では、今回の大雨で再び土砂災害が発生する恐れがあるとして18世帯31人に一時避難指示が発令されました。

地域の公民館に避難した人からは再びの避難に諦めにも似た声が…

【避難した住民】
「怖いとかそういうのよりもまた避難しなきゃならないかなとそれだけ」

【避難した住民】
「サイレンが鳴りだしたからまた今晩公民館行って泊まらなければいけないかなと思って出てきた。雨がほしいとは言ってたけどこんなにいっぱいはいらなかった」

5日の降り始めから6日午後4時までに降った雨の量は糸魚川市能生で122.5ミリ、新発田市赤谷で104.5ミりに達しました。

6日夜はじめごろにかけて雷を伴い1時間に30ミリの激しい雨の降るところがある見込みで、7日午後6時までの24時間に降る雨の量は上越と中越の多いところで80ミリなどと予想されています。

【新潟地方気象台 塩野勉主任予報官】
「今回の一連の大雨は6日がピークとなる。ただし雨が降り終わった後も地面に含んだ水分によって土砂災害の起こる可能性はあるので、まずは7日の明け方までは警戒する必要があると考えている」

これまでに降った雨で地盤の緩んでいる地域があるため、新潟地方気象台は下越と佐渡では6日夜遅くまで。上越では7日明け方まで土砂災害に注意するよう呼びかけています。最終更新日:Wed, 06 Sep 2023 18:47:02 +0900