待ち望んでいたはずが…「一足遅い恵みの雨」コメの収穫作業を妨げる恐れも【新潟・上越市】

新潟県内、9月6日はまとまった雨が降る見込みですが、コメ農家にとっては遅すぎた雨なのかもしれません。収穫期を迎えている田んぼでは、雨が収穫作業の妨げになる恐れがあると言います。
新潟県内、9月6日はまとまった雨が降る見込みですが、コメ農家にとっては遅すぎた雨なのかもしれません。収穫期を迎えている田んぼでは、雨が収穫作業の妨げになる恐れがあると言います。

5日の午前中、小雨が降っていた上越市板倉区。

【記者リポート】
「先ほどまで降っていた雨はわずか10分ほどでやんでしまいました。恵みの雨かとも思われましたが、コメ農家にとっては一足遅かったようです」

収穫期を迎えている早生品種の「こしいぶき」の収穫を急ぐコメ農家の姿が見られました。

【コメ農家】
「とにかく急いでいる。降ってきたら、もう刈れない」

コンバインは稲が雨などで湿っていると脱穀できずに内部で詰まり、故障してしまうと言います。さらに…

【コメ農家】
「雨が降ると、今度は田んぼが柔らかくなる。今、土がぐちゃぐちゃになっているが、こうなると、やっぱり機械も入りづらいし、機械も傷む」

稲の生育障害や田んぼのひび割れが発生するなど、農家の頭を悩ませてきた水不足。

【コメ農家】
「8月中には欲しかったけど、もう(雨は)いらない。かえって降られても困る」

さらに猛暑も続いていることから、この雨がコメの形に影響を及ぼす恐れがあると言います。

【JAえちご上越 清水昌彦さん】
「現在、コメ自体が田んぼでカラカラに乾いている状態になっている。そこへ急激に雨水、水をもらうと急激な膨張等でコメが割れてしまう、胴割れに」

待ち望んでいたはずの雨による影響が懸念される中…

【記者リポート】
「午後1時前。先ほどから雨が急に降ってきました。こちらでは稲刈りをしていましたが、この雨で中止にするということです」

午後1時前には強い雨が降り、コシヒカリの収穫をしていたコメ農家は急遽、稲刈りを中止する事態に。

【コメ農家】
「無理して刈ると、コメの品質が…モミがむけたり、品質が悪くなってしまうので」

収穫作業にも雨の影響が出ていますが、それでも晩成品種のコメや畑の野菜などにとっては恵みの雨となったようです。

【コメ農家】
「一足遅い恵みの雨。畑とか、おくて(品種)の稲とかは雨が欲しいので恵みの雨だったかなと」最終更新日:Tue, 05 Sep 2023 18:50:03 +0900