夏になると海水浴客などでにぎわう新潟市中央区の日和山浜海水浴場。
ここで7月2日に行われたのは、新潟海上保安部と長岡技術科学大学などによる“離岸流”の調査です。
【記者リポート】
「きょうの海は白波が立つほど波の高さが高いです。こうしたときには特に沖へと流されやすくなるといいます」
海岸に打ち寄せた波が沖に戻ろうとするときに発生する離岸流。
目には見えず、波があればどこの海岸でも発生する恐れがあり、流れの強さによっては競泳のトップ選手でも流れに逆らって泳ぐのは難しいと言われ、命を落とす事故にもつながりかねません。
調査が行われた日和山浜海水浴場でも過去に2度、離岸流による事故が発生していました。
この日は着色剤を流し、上空からドローンで撮影。波の動きを確認していきました。
【記者リポート】
「検証開始から10分。着色料はだんだんと砂浜沿いにぶつかってから沖へと流れていっているのがわかります」
この検証で幅約10m、秒速20cmほどの離岸流が発生しているのが確認されました。
専門家は波が穏やかだったり、離岸流の流れが弱くても流される恐れがあると注意を呼びかけます。
【長岡技術科学大学 犬飼直之 准教授】
「波が低くても弱い流れが発生する。弱い流れというものは人間にとって逆らえないくらいの強さになることがあるので、波が低くても決して安全とは考えず、注意して水に入ってもらえれば」
新潟海上保安部は、万が一、離岸流に流されたときには焦らず海岸と並行に泳ぎ、離岸流の流れから抜け出すことを対処法に挙げています。
【新潟海上保安部 小野裕也 次長】
「離岸流に乗ったかどうか、本人はなかなかその時点ではわからない。慌てて(海岸に向かって)まっすぐ戻ると体力も奪われるので、海岸に平行に動くということを念頭に常に入れていただきたい」
まもなく始まる本格的な海水浴シーズン。
海での事故に遭わないよう、海や気象の情報を確認するとともに、その対処法を理解しておくことが重要です。最終更新日:Tue, 02 Jul 2024 18:42:09 +0900