
春になり、カラスの巣づくりが盛んになっています。ただ、巣が電柱につくられると停電を引き起こす可能性があるため、東北電力は巣を見つけたら連絡するよう呼びかけています。
■“カラスの巣”が停電の原因に…
毎年3月~5月にかけて巣づくりが盛んになるカラス。ひなを見守りながら餌をとれる見晴らしの良い場所に巣をつくる習性があり、中には電柱の変圧器などの上につくるケースも。
【齋藤正昂アナウンサー】
「本来、電線は陶器でできた絶縁体で支えられていて、電気が漏れないようになっていますが、カラスの巣ができてしまうと巣が電線に接触。そこから電気が漏れ、停電に至るということです」
カラスの巣の骨組みには木の枝のほか、鉄製のハンガーなど電気を通しやすいものも含まれているため、今年は4月15日までにカラスの巣が原因となった停電が9件発生しています。
■“カラスの巣”撤去作業を公開
こうした事態を防ぐために、東北電力ネットワークではカラスの巣の撤去を行っていて、4月15日は訓練施設でその作業の様子が公開されました。
巣は電柱の上につくられるため、作業員は高所作業車に乗り、高い電圧にも耐えられる器具を使って巣を取り除いていきます。
【東北電力ネットワーク新潟電力センター配電工事課 中川友紀 副長】
「慎重に営巣材の一本一本を撤去して停電に至らないように注意している」
県内で去年、撤去された巣は約6200個にのぼっていて、巣づくりの時期を迎えた今、東北電力ネットワークはパトロールを強化。
【東北電力ネットワーク新潟電力センター配電工事課 中川友紀 副長】
「カラスは一度巣をつくった場所に改めて巣をつくる傾向がある。去年のデータとかを基にしながらパトロールを重点的に進めている」
■“カラスの巣”を見つけたら連絡を!
さらに、電柱の上にそもそも巣を作らせないための工夫も。
【齋藤正昂アナウンサー】
「腕金の上に設置されている器具はスペースをなくすことによってカラスが巣をつくることを防ぎます。風車型の器具は回ることによってカラスが寄せつくのを防ぐほか、中には反射材が入っていて太陽の光を反射し、こちらもカラスを寄せつけない工夫になっています」
また、東北電力ネットワークは電柱の上にカラスの巣を見つけたらホームページやコールセンターを通じて連絡するよう協力を呼びかけています。
【東北電力ネットワーク新潟電力センター配電工事課 中川友紀 副長】
「お客様からの情報で停電を未然に防ぐことができるので、ぜひご連絡いただけますようよろしくお願いします」