800年以上続く春の伝統行事“山王祭” 多くの観光客訪れるも“後継者不足”課題に…「これからも続いてほしい」新潟・佐渡市

新潟県佐渡市の春の恒例行事山王祭が4月14日まで行われ、会場となった神社の境内には連日、多くの観光客が訪れていました。その春の景色にも後継不足という課題が横たわっています。

新潟県佐渡市の春の恒例行事山王祭が4月14日まで行われ、会場となった神社の境内には連日、多くの観光客が訪れていました。その春の景色にも後継不足という課題が横たわっています。

上空をトキが舞う佐渡市新穂地区の新穂日吉神社で14日までの3日間行われたのは800年以上続く春の例祭・山王祭です。

【地元の人】
「維持するのは大変だが、素晴らしいと思う。できるだけ長くやっていただきたい」

地域の神輿7台を拝殿に並べ、境内で様々な行事が行われる山王祭。

13日夕方、次々と神輿が拝殿に運び込まれる中、披露されたのは鬼太鼓です。

大野地区と舟下地区が魔除けのために鬼太鼓を演じるのが毎年の恒例でしたが、今年は大野地区のメンバーがそろわず舟下地区のみに…。

【鬼役を務めた人】
「年齢も50歳を超えているので、今年が最後で鬼は終わりかなというぐらいの気持ち。やり残しがないように舞った」

少子高齢化が進み、地域の伝統行事も存続が危ぶまれています。

【新穂日吉神社 大屋昌宏 氏子総代】
「なかなか高齢者ばかりなので、継続するのが難しい。どうにか、また今年もできるという状況」

こうした中、迎えた4月14日の祭本番。行われた流鏑馬の主役は子どもです!

子どもの放った矢が的に当たるたびに明るい歓声があがり、盛り上がりを見せていました。

【子ども】
「(Q.的に当たったときはどんな気持ち?)やったみたいな感じ」

【子ども】
「最初は緊張したけれど、すっきりした」

佐渡島の金山が世界文化遺産に登録され、外国人観光客も多く訪れる中、境内では最終日の14日も鬼太鼓が披露されました。

【中学生】
「これからもこの伝統が続いてほしい」

【中学生】
「活動が続くように応援したい」

伝統芸能が告げる佐渡の春の訪れ。当たり前ではなくなったその景色を守るために地域での努力が続いています。

最終更新日:Tue, 15 Apr 2025 18:59:45 +0900