6月夕方、営業開始とともに依頼の電話が入っていたのは新潟市中央区にある運転代行会社です。日が沈みきらないうちから忙しく回る従業員ですが、ここ数年は苦しい状況にありました。
2020年から約3年間に及んだ新型コロナウイルスの感染拡大。飲食店へ休業や営業時間の短縮が度々呼びかけられ、運転代行の需要も低迷しました。
【中央代行新潟 林圭一代表】
「ほんと明日のこともわからなかったもんね、あの当時は。大変でした」
こう話すのは中央代行新潟の林圭一代表です。感染拡大が落ち着き、代行の依頼は少しずつ増えていると言いますが、そのニーズに変化を感じていました。
【中央代行新潟 林圭一代表】
「いま大体11時とか12時に集中するんだよね。1時に帰る人、2時に帰る人と3段階くらいに分かれていたのが一気に今ボンと帰るだけ」
昼飲みや1次会での解散が多くなったことから、早い時間帯に依頼が集中。現場の従業員は…
【運転手】
「新型コロナ禍になって早く帰られる方が結構増えていらっしゃいます。依頼が集中し、待機に戻るというのがあまり無くて、もう車に戻ると次の仕事が入ってくる」
一方、ウイルス禍で従業員は半減し、一度に稼働できる台数も限られているため、売り上げにはつながりにくいのが現状です。また、林さんは県内で飲酒運転の検挙数が増えていることに複雑な気持ちを抱いてます。
【中央代行新潟 林圭一代表】
「物価的なものも若干上がってくるといろんな問題があるのだろうね。お客様が運びやすいような料金体制で運んだほうがいいんだろうと思うんだけども、そこは努力はしているんだけども」
飲み会が増える夏本番、そして年末を見据えて従業員の確保を目指す林さん。そこには、街ににぎわいを取り戻してほしいという願いも込められています。
【中央代行新潟 林圭一代表】
「ともかく1本でも多く1台でも多く1人でも多くの人が運べるように。人が増えるということは我々に対しても良くなってくるし、みんな業界良くなるんだからそれを願うしか仕方ない」
営業先の飲食店も減り、苦しい状況は続きますが、林さんは必要な免許の取得に補助を出すなど担い手不足の解消に努めていく考えです。最終更新日:Tue, 04 Jul 2023 18:38:16 +0900