
“規格外野菜”とはサイズや見た目の問題で市場に出回らない野菜のことで、廃棄されるものも多いですが、そんな野菜をお得に食卓に届ける、環境にも財布にも優しい取り組みを調査しました。
■市場には出回らない“規格外野菜”を販売
4月17日、新潟市南区にある雑貨店の一角で販売されていた野菜たち。価格を見ると、キャベツが一玉なんと210円で販売されていました。
【買い物客】
「安かった」
【買い物客】
「スーパーだと400円くらい。半分までいかないけど安い」
いったいなぜ、この価格で販売ができるのでしょうか…
【ここのやさい 伊藤春陽さん】
「長さや太さが揃わないネギとか、あとは一気にとれすぎて売り場がないような野菜。“規格外”の野菜を中心に扱っている」
その理由は、市場には出回らない野菜だからです。規格外野菜とは、サイズや見た目の問題から品質の安定や効率的な流通のための出荷規格から外れてしまったもの。
【かんもりファーム 神田大樹さん】
「出荷はできないので、よくある地場産の直売所とかに自分で袋詰めして売る。それでも残ったり、そうなると廃棄しかない。もったいない」
『ここのやさい』の伊藤さんはこのような市場に出回らない野菜を農家から一括で買い取り、販売しています。
■1650円で1週間分の野菜をお届け!
【齋藤正昂アナウンサー】
「ここのやさいの主な商品は“野菜の定期便”。値段は1650円で1週間分の野菜が家に届くということです」
野菜を家庭に届けるサービスを展開する、ここのやさい。市場では野菜の価格が上下していても週に1回、定額で野菜を届けています。
【ここのやさい 伊藤春陽さん】
「6種類の野菜を入れ、1650円でお届けしている。日割り換算すると、そんなに高くないかなとは思う。2025年の年明け、キャベツ・白菜がかなり高いというのが大々的に報道されて、そのときに問い合わせや新規の注文が増えた」
さらに、ここのやさいでは、飲食店向けの卸売業も行っています。
【ハヴァナダイニング 鈴木麻衣オーナー】
「バイキング形式なので、お客様の(食べる)量が読めないというところもある。いっぱい持ってきていただけたりすると助かる」
■生産者にとっても大きなメリット
もちろん消費者だけでなく、野菜の生産者にとっても規格外の野菜を買い取ってもらえるため大きなメリットがあります。
【かんもりファーム 神田大樹さん】
「『形は崩れているんだけど』と言うと、『全然いけます』と言ってもらえるので救世主」
【ここのやさい 伊藤春陽さん】
「皆さんの健康のために、野菜をできるだけたくさん、無理なく食べてほしい。そこに貢献できるような、なおかつ農家さんの野菜とか作るものが正当に評価されていくような事業にしていきたい」