男性作業員が死亡したダム事故 新潟県が再発防止策「二度と起こさないよう周知徹底を」

11月、新潟県三条市のダムで県の発注した工事中に作業をしていた男性が死亡した事故を受けて、県は24日に安全対策委員会を開き、再発防止策などを取りまとめました。
11月、新潟県三条市のダムで県の発注した工事中に作業をしていた男性が死亡した事故を受けて、県は24日に安全対策委員会を開き、再発防止策などを取りまとめました。

11月14日、三条市の大谷ダムでボートに乗って作業をしていた新潟市秋葉区の会社員・伊庭健之さんがダム湖の排水口に引き込まれ死亡する事故が発生しました。

事故が発生したのは、ダムの土砂を除去するために県が発注した工事で、現地調査などをもとに県は24日、安全対策委員会を開催。

当時の状況について、片付けていた仮設の取水管が排水口のほうへ流され、伊庭さんがボートでとろうとしたところ、取水管とともに排水口に引き込まれたと説明しました。

【県土木部安全対策委員会 稲岡隆 委員長】
「前日からの降雨によって流量が増えて、流速も速い状況となった。緊急避難態勢等の確認が行われていなかった」

委員会は、仮設の取水管が流された場合の対応を想定していなかったことなどを指摘。

再発防止策として、作業時に排水口に引き込まれるのを防止する柵を設けるほか、作業の危険性を判断するダム湖の水位基準を設けることなどが挙げられました。

【県土木部安全対策委員会 稲岡隆 委員長】
「情報を共有して、二度とこういったような事故を起こさないように周知徹底していきたい」

県は今後、取りまとめた内容を県内の建設業協会などに伝える方針です。最終更新日:Fri, 24 Nov 2023 19:22:21 +0900