“長岡空襲”学んだ児童たち 命の尊さ伝える劇を上演「今の日常は当たり前ではない」【新潟】

約1500人が犠牲になった長岡空襲について学んできた新潟県長岡市の小学生が命の尊さを伝えるオリジナルの劇を上演しました。
約1500人が犠牲になった長岡空襲について学んできた新潟県長岡市の小学生が命の尊さを伝えるオリジナルの劇を上演しました。

11月30日、長岡リリックホールで上演された創作劇「一人ひとりの長岡空襲」。

【母親役】
「死んだらいかん!母ちゃんのために帰ってきおくれ」

【憲兵役】
「何をしておる!死なないでいいだと、連れて行け」

【母親役】
「こうた!こうた!」

これは、命の尊さを伝えようと、希望が丘小学校の6年生が毎年上演している長岡空襲をテーマとしたオリジナルの劇です。

太平洋戦争末期、1945年8月1日の長岡空襲では、アメリカ軍の爆撃により1488人が犠牲になりました。

二度とこうした悲劇を繰り返さないために、希望が丘小学校の6年生は、空襲体験者の話を聞いたり、当時、多くの人が逃げ込んだ柿川を見学したりして、ふるさとを襲った悲劇を学んできました。

その学習の集大成として行われた上演。

【市民役】
「みちこー!みちこ、死なないで。みちこは何も悪いことをしていない。死なないで!」

児童たちは戦火に逃げ惑う市民の様子を熱を込めて演じました。

【児童たちの決意表明】
「世界中にたくさんの笑顔が広がるように、一人一人の長岡空襲を、ずっと伝えていきます」

【児童】
「家族と離れるつらさや心配さを、私は母役として伝えようと頑張って練習してきた。平和の大切さと空襲の悲惨さ、そして今の日常が当たり前ではないということをしっかり伝えようと頑張ってきた」

その後、児童たちの思いが込められた慰霊の花火「白菊」が打ち上げられました。

夜空に咲いた大輪の花に、児童たちは平和を守る思いを新たにしていました。最終更新日:Thu, 30 Nov 2023 19:04:10 +0900