
“泳ぐ宝石”と呼ばれ、世界的にも人気の高いニシキゴイの初競りが新潟県小千谷市で行われました。物価高などの影響を受け、今後は関税の動きも懸念される中、会場ではニシキゴイに熱い視線が注がれていました。
ニシキゴイ発祥の地、小千谷市の市場。舟に乗せられたニシキゴイが次々と運ばれる中、競り人の威勢の良いかけ声が響いていました。
初競りの4月11日は約20の生産者が170のニシキゴイを出品。県内・県外から約20の業者が買い付けに訪れました。
この美しいニシキゴイにもエネルギー価格の高騰が影響しています。
【JA魚沼経営管理委員 大塚嘉和さん】
「今シーズンは雪が多かった。ハウスで(飼育するため)灯油などの経費がかなりかかっている」
さらに、エサの多くを輸入に頼っているため、円安の影響も受けてきました。こうした中で手塩に掛けたニシキゴイ。きれいな発色で、出来は上場だということです。
一方で今後心配されるのは、輸出を伸ばしているアメリカのトランプ関税の行方です。
【JA魚沼経営管理委員 大塚嘉和さん】
「これこそ国と国との(交渉)なので、うちらがどうしてくれと言っても(思うようには)なっていかないと思うが、現時点では経費をなるべく削減して、世界の愛好家により良いコイを販売したい」
世界の需要が高まる一方で、JA魚沼は「熱帯魚のように鑑賞できる小ぶりのコイも売り出し、身近な趣味としても楽しんでもらいたい」と話しています。
4月13日に開幕する大阪・関西万博でも展示されるニシキゴイ。今年の競りは11月末まで行われます。
最終更新日:Fri, 11 Apr 2025 18:47:58 +0900