

5月31日に迫る新潟県知事選挙。様々な問題が山積する中で争点の一つとなるのが人口減少問題です。暮らしたくなる新潟には何が必要なのか。Uターン経験者が語った思いとともに3人の候補者の訴えに迫ります。
■若者・女性の人口流出顕著な新潟
新潟市中央区にある複合施設『上古町の百年長屋SAN』。
カフェやレンタルスペースなどが入るこの施設で店の運営を行っているのが、地元新潟市出身の金澤李花子さんです。
大学進学を機に一度上京した経験をもつ金澤さん。
【金澤李花子さん】
「東京に出るときに就職もセットで考えていた。どの街に行ってもユニークな人がいて、駅によって街の風景や様子が違ったり、雰囲気が違うのが東京はおもしろいなと」
当時の金澤さんのように、大学進学や就職を機に県外へ出る人の数は年々増えています。
新潟県の人口は1997年の249万人をピークに減り続け、去年207万人にまで減少。数年後には200万人を割り込むという推計も。
中でも転入者数を転出者数が上回る転出超過が最も多いのは女性の20歳~24歳の層で、近年は特に若者や女性を中心とした人口流出が顕著になっています。
都内で会社員として働いたあと、新型コロナウイルスをきっかけに5年前、新潟にUターンした金澤さん。そのとき首都圏との違いを感じたのが女性の働き方でした。
【金澤李花子さん】
「男女の差ってこんなにあるんだというのを感じた。東京にいたときは自分は女性だからと思って働いたことはないが、(新潟に)戻ってきて周辺を見たときに、社会に出て目立つ部分で先導している人は男性が圧倒的に多い(と感じた)」
店に訪れる女性客からも悩みの声が…
【金澤李花子さん】
「『(女性は)働きたくても働けない』みたいな話は聞く。でも、人材不足も感じていたり…」
■花角候補 “活力ある経済”で人口減少対策
人口減少の原因の一つとなっているのが男女の格差。いわゆるジェンダーギャップです。
女性の暮らしやすさ・働きやすさの対応策として子育てにフォーカスを当てているのが現職の花角英世さんです。
【無所属・現職 花角英世 候補】
「保育を充実させる、放課後児童クラブの充実も必要。今度は広域的な病児保育も始めている。そうした子育てに優しい環境をつくっていくことがやらなければいけないこと」
これまでも“こむすび定期事業”をはじめとする子育て世代の経済的支援や結婚支援などで対策を講じてきた花角さん。
県民意識調査などで若者の考えを把握した上で、人口減少対策のキーワードに掲げるのが官民一体となってつくり上げる活力ある経済です。
【無所属・現職 花角英世 候補】
「魅力ある職場あるいは挑戦するにふさわしい環境を持っている新潟。そうしたものをつくっていけば、必ずや出て行った人たちも戻ってくるだろうし、今いる若い世代も出て行かない」
■土田候補 “ジェンダーギャップ”の解消へ
一方、新人の土田竜吾さんも子育て世代や若年層に対する支援の重要性を強調。
0歳児から5歳児までの保育料完全無償化に加え、若年層などを対象にした家賃の定額補助などを政策に盛り込んでいます。
そして、男女の賃金格差やジェンダーギャップの解消にも取り組む考えです。
【無所属・新人 土田竜吾 候補】
「しっかりと女性の賃上げに取り組む企業の取り組みをサポートさせていただく。そして、ジェンダーギャップ。この問題にも取り組まなければいけない。年齢や性別に関わらず、誰もが自分らしく働いていける、生活がしていける新潟県を実現しなければいけない」
そのためには、まず県庁内の改革を断行していくと訴えます。
【無所属・新人 土田竜吾 候補】
「県庁内でも女性の役職者を今まで以上に積極的に登用していく。また、部局横断的に全庁を挙げてジェンダーギャップを埋めるための対策チームを立ち上げる」
■安中候補 “性別役割分担”の意識改革へ
同じく新人の安中候補も新潟に未だ残る“性別役割分担意識”について言及。
【無所属・新人 安中聡 候補】
「女性はお茶くみして当然だろうというような話がある。問題がある企業には(県が)企業に働きかけて意識改革をお願いする」
こうした問題に対処するため、安中さんは全国に新潟の拠点を設け、県民だけでなく地域の人の相談も受け付ける体制を整備したいと訴えます。
■新潟を“魅力的な場所”へ
ただ、人口減少は多くの自治体が抱える長年の課題。
すぐには解決しない問題ではあるものの、新潟で働く一人として金澤さんが話すのは自身のように新潟で輝ける人がもっと増えてほしいということです。
【金澤李花子さん】
「(新潟は)挑戦者に厳しい。自分の心地良い街(や場所)を見つけられることがまず大前提として必要」
まずは新潟を魅力的な場所だと思ってもらえるように。
【無所属・現職 花角英世 候補】
「出て行った皆さんに戻ってきてもらいたいし、さらに言えば新潟で生まれた人ではなくても、新潟に行ってみたいと、新潟で住んで、働きたいと思っていただけるような新潟県にしないといけない」
【無所属・新人 土田竜吾 候補】
「暮らしやすい、暮らしてよかったなと思ってもらえる新潟県をつくっていかなきゃいけないという部分もある。皆さんからいただいたご意見を県政課題の解決のために、自分の知識もアップデートして頑張っていきたい」
【無所属・新人 安中聡 候補】
「新潟県で活躍してもらう。その場所を整えていく。そのための支援もさせていただく。さらに様々な人材を育てていくのはあるのかなと考えている」
残りたい・戻りたい・住んでみたい…そう思える新潟をどうつくり、どう実行していくのか…候補者達の論戦は続きます。
最終更新日:Fri, 29 May 2026 05:00:00 +0900




