待望のコシヒカリの収穫が本格化しています。新潟県十日町市の田んぼでは先週から収穫作業が行われていて、コメ農家も「コシヒカリの新米を楽しみにしていてほしい」とその出来に自信をのぞかせています。
■出来は上々!コメ不足対応へコシヒカリの収穫前倒し
【記者リポート】
「頭を垂れて黄金色に実っているコシヒカリ。いよいよ収穫の時期を迎え、こちらの田んぼでは急ピッチで収穫作業が行われています」
十日町市で9月10日、収穫されていたのは魚沼産コシヒカリの新米です。
去年は猛暑の影響で一等米比率は4%と、平年の75%を大きく下回っていた県産コシヒカリ。
今年の春先も水不足などが心配されましたが…
【のうランド 宮澤健太郎 代表】
「現在の感じだと、一等米比率がだいぶ上がると思っている」
天候に恵まれ、出来は上々のようです。一方で、全国的にコメ不足が叫ばれ、県内のスーパーでも品薄状態が解消されていません。
こちらの田んぼでは、例年9月10日ごろコシヒカリを収穫していますが、生育が早まったことやコメ不足に対応するため、収穫時期を前倒しし、6日から作業を行っています。
【のうランド 宮澤健太郎 代表】
「お客様から『コメがないので送ってください』と関東からの声もあるが、地元のほうでも『コメがなくて』という声があった。お待たせしましたということで」
■農家取り巻く環境厳しく…価格高騰も「新米喜んでもらえたら」
コメ不足の解消に向けて農家が汗を流す中…
【JA全農にいがた運営委員会 伊藤能徳 会長】
「あまりにも高ければ消費者からけんえんされるので、心配するところはあるが、ただ、農業をやっている人も大変だということで、皆さんから一つご理解をいただきたい」
JA全農にいがたは生産コストの増加を受け、農家への仮渡し金の増額を決定。これに伴い、コメの販売価格も上がり、消費者から困惑する声も届いていると言いますが…
【のうランド 宮澤健太郎 代表】
「だんだん高齢化が進んできて、リタイアされる方も多くなった。前のベースのままだと成り立っていかない。将来農業を担いたいという方々が、これからの農業に魅力を持ってやっていけるような形をつくっていかないといけない」
コメ農家を取り巻く環境も厳しさを増す中、手塩にかけて育った待望のコシヒカリ。
収穫したコメは9月15日以降、店頭に並ぶ予定です。
【のうランド 宮澤健太郎 代表】
「ここ最近の農業情勢がだいぶ厳しい中、あと暑い中の作業でみんな身を削って一生懸命、頑張って作ったコメ。魚沼産に限らず、新潟米を消費者の方に喜んで食べてもらえたら」