

新潟県南魚沼市に本社を置くユキグニファクトリーは11日、2026年3月期(2025年4月1日〜2026年3月31日)の連結決算を発表しました。営業利益は前期比78.5%増の43億1900万円となり、大幅な増益を達成しました。また、期末配当を当初予想の12円から7円引き上げ、1株当たり19円とすることを決議しました。
同社はまいたけ、エリンギ、ぶなしめじなどのきのこ類の製造・販売を主力事業とする企業ですが、昨年4月1日に社名を「株式会社雪国まいたけ」から「ユキグニファクトリー株式会社」に変更し、東証プライム市場に上場しました。
当連結会計年度の売上収益は378億4500万円(前期比2.0%増)となりました。IAS第41号「農業」の適用に基づく公正価値変動による利得156億400万円を含む収益合計は534億4900万円(同0.6%増)でした。
なお、「IAS第41号(農業)の適用」とは、国際会計基準(IFRS)に基づき、きのこの仕込みから収穫時までの生産工程における生物資産を公正価値で測定し、その価値変動を損益に反映する会計処理を指します。日本基準では販売時に利益を認識するのに対し、IFRSでは培養から収穫にかけて前倒しで利益を認識するため、収益と売上原価の双方に同額程度の利得が含まれる構造となっています。
営業利益の大幅増加は、主に前連結会計年度において計上された減損損失の反動によるものです。前期には減損損失が15億9900万円計上されていたのに対し、当期は9800万円にとどまりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益は29億5800万円(前期比96.9%増)となりました。1株当たり当期利益は74円18銭と、前期の37円66銭から大幅に改善しています。
事業セグメント別の売上収益については、主力のまいたけ事業が202億6400万円(前期比1.0%増)となりました。販売単価は前年同期を下回ったものの、販売量が上回りました。エリンギ事業は39億7300万円(同3.9%増)、ぶなしめじ事業は79億4800万円(同5.1%増)と、いずれも前期を上回りました。一方、マッシュルームや本しめじ等を含む「その他の茸」事業は52億8400万円(同1.0%減)と小幅に減少しました。
収益性指標としては、コアEBITDAが64億2200万円(同3.7%増)、コアEBITDAマージンが17.0%(前期16.7%)となりました。「コアEBITDA」とは、営業利益からIAS第41号「農業」の適用による影響額やその他の非経常的項目を除いたコア営業利益に、減価償却費及び償却費を加算した指標です。設備投資が大きい製造業において、実質的なキャッシュ創出力を示す指標として使用されています。
財政状態については、資本合計が147億7000万円(前期比22億4400万円増)となり、親会社所有者帰属持分比率は39.2%(前期32.7%)に改善しました。ネットD/Eレシオは0.8倍(前期1.0倍)、ネットD/コアEBITDA倍率は1.8倍(前期2.1倍)といずれも改善しています。
配当については、2026年3月期の年間配当金が1株当たり23円(中間4円、期末19円)となり、前期の15円から53%増加しました。配当性向は31.0%です。なお、2026年5月11日付で公表された増配の決定は、当初予想の12円から7円引き上げたものです。
2027年3月期の連結業績予想については、収益合計569億1000万円(当期比6.5%増)、営業利益41億4000万円(同4.1%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益25億4000万円(同14.1%減)と予想しています。売上収益は396億4000万円(同4.7%増)を見込む一方、材料価格の上昇傾向や労務費の増加、販売費及び一般管理費の増加(前期比8.6%増の見込み)が利益を圧迫する要因として挙げられています。
2027年3月期の1株当たり配当金は年間20円(中間5円、期末15円)を予想しており、配当性向は31.4%を見込んでいます。
最終更新日:Tue, 12 May 2026 05:00:00 +0900



