修繕までに時間が… 重要文化財“笹川邸” 土蔵などに被害で開館見通せず「文化庁の指示を…」【新潟】

能登半島地震による被害が新潟県内でも確認される中、国の重要文化財も影響を受けています。新潟市の笹川邸は土蔵などに被害が出ましたが、すぐに修繕することができず開館の時期が見通せていません。
能登半島地震による被害が新潟県内でも確認される中、国の重要文化財も影響を受けています。新潟市の笹川邸は土蔵などに被害が出ましたが、すぐに修繕することができず開館の時期が見通せていません。

【桶屋美圭アナウンサー】
「新潟市南区の笹川邸です。本来、正月三が日が明け、4日にオープン予定でしたが、臨時の休館日を知らせる張り紙が貼られています」

約6000坪の広大な敷地の中に340坪ほどの邸宅、5棟の土蔵や文庫などが立ち並ぶ新潟市南区の笹川邸。

国の重要文化財に指定されているこの建物にも元日の地震による被害が出ていました。

【桶屋美圭アナウンサー】
「入り口脇の塀、地震の影響で内側に傾いてしまっています」

玄関の扉が大きく傾き…灯籠も倒れてしまいました。

【新潟市南区役所地域総務課 灰野知明 課長補佐】
「一番大きな被害を受けたのが土蔵。これもこの度の地震で漆喰や壁本体がはがれ落ちた状態」

土蔵の壁がはがれ落ちて、壁の内部が剥き出しに。

すぐに建物の修繕に取りかかりたいところですが、笹川邸は重要文化財に指定されているため、簡単に修繕することができません。

【新潟市南区役所地域総務課 灰野知明 課長補佐】
「重要文化財に指定されているので、剥落した壁などについては歴史文化課や文化庁に報告をして指示を仰ぎながら修理していくことになる」

重要文化財は価値を損ねないように詳細な調査を行ったあとに修繕方法を検討した上で慎重に行われます。

修繕まで時間がかかるため、全面的に開放できる時期は見通せていません。

【新潟市南区役所地域総務課 灰野知明 課長補佐】
「休館については応急危険度判定の調査が終わって支障がないということであれば、エリアを限定して解放するのも可能ではないかと思っている」

笹川邸は、来場者に安心して楽しんでもらえるよう修繕・開館に向けた準備を進めていくということです。最終更新日:Fri, 05 Jan 2024 18:52:17 +0900