“マグロ”とれすぎ!?最盛期を前に定置網撤去 豊漁の原因は“漁獲枠”か…漁師は規制緩和求める 新潟・佐渡市

新潟県佐渡市ではマグロが例年以上にとれるため、異例の対応が取られています。
NST新潟総合テレビ

新潟県佐渡市ではマグロが例年以上にとれるため、異例の対応が取られています。

佐渡市の両津湾で6月14日、早朝から行われていたのはクロマグロ漁ではなく、マグロを獲るために設置していた定置網の撤去作業でした。

【内海府漁業生産組合 伊藤俊之 漁労長】
「通常例年だと7月に入ってから網はだんだん切り上げになるが、今年はマグロが異常に入ったので複雑な心境」

佐渡市では今シーズン、クロマグロの大漁が続き、ほとんどの組合で国から割り当てられた漁獲枠に達していると言います。

このため、夏に迎える漁の最盛期を前に定置網を撤去することになったのです。

【内海府漁業生産組合 本間信俊 漁労長】
「マグロの大量のせいというか、網がかなり破けたところがあるので、これ以上やっても修理が大変だということで、例年よりも1カ月くらい早めにあげることにした」

13日に両津地区の海岸に漂着していたクジラは別の組合の定置網に入っていたものを放流したもの。

こうした大型の生物がかかり、網が破損すれば修理費用は2000万円以上にのぼることもあるため早めの撤去に踏み切ったということです。

しかし、近年の佐渡市といえば…

【内海府漁業生産組合 本間信俊 漁労長】
「もう諦めかけていたので、うれしいやら、悲しいやら。遅いのかなと」

去年はこの時期ようやくマグロの水揚げが確認されるなど深刻な不漁が続いてきました。一体なぜ、今シーズンはこれほどまでに大漁が続いたのでしょうか。

【内海府漁業生産組合 本間信俊 漁労長】
「TAC(漁獲枠の)問題。あまりにも厳しいせいでマグロが増えて、そのおかげで餌となるイカとかそういうものが減少していると考えている。だから早めにTACの規制の緩和を私どもは求めている」

漁業関係者はマグロを守るために設定された漁獲枠によりマグロが増えすぎているのではないかと懸念。

イカなどそのほかの水産資源をまもるためにも、さらなる規制の緩和を求めています。

最終更新日:Wed, 18 Jun 2025 05:15:00 +0900