
春は子どもの成長を祝う一方で、進学や進級の準備のため、経済的な負担が多くなる時期です。物価高も続く中、出費を抑えるだけでなく、資源を有効活用しようと“リユース制服”への注目は年々高まっています。
■ニーズ高まる“リユース制服” 寄付される制服は年々増加
【松村道子キャスター】
「長岡市のシルバー人材センターです。事務局のすぐ隣、非常に広いスペースを取って小学校から高校まで制服のリユースコーナーを設けています」
市民から寄付された長岡市の学校の制服。現在、約450点が集まっていて、上着は2000円、スボンやスカートは1000円で販売しています。
【長岡市シルバー人材センター 小畑加代子さん】
「まずは家庭で眠っている制服がもったいないという気持ちから始めた。近年、また少し経済状況も厳しくなっているので、そういうところで利用していただければ」
長岡市シルバー人材センターでは、この事業を2014年に始めましたが、寄付される制服の数は年々増加。
学生服の大手メーカーが全国の中学生・高校生に聞いたところ、9割近くの生徒が制服をリユースすることについて『とても良い』『まあ良い』と回答。社会的な認知も進んでいます。
【長岡市シルバー人材センター 小畑加代子さん】
「(Q.制服はどれもきれい)きれいなものを寄付していただいているが、(シルバー人材センターの)会員がチェックをしてから出している」
シルバー人材センターの会員が、ほつれがないか、ボタンがしっかりついていているかなどを確認。必要があれば、補修したり、アイロンを掛けたりしています。
■出費かさむ入学時…リユース制服は「ありがたい」
この日は、私服の高校に進学するという生徒がジャケットを求めて保護者とともに訪れていました。
【試着した生徒】
「ちょっとリメイクして高校の入学式を迎えられたらなと思う」
【保護者】
「(入学時は)かなり出費が大きいので、こうやって中古のものでも揃えられれば、親はありがたい」
リユース制服への保護者の関心は3月19日に行われた小学校の卒業式でも…
【保護者】
「どこまで物価高が上がっていくか分からないが、そういうところがあれば利用していきたい」
【保護者】
「新しいとうれしいが、そうでなければダメということはないと思う」
【保護者】
「使えるものは使うということを、子どもたちの中でも覚えていってくれれば」
■眠っている制服あれば「ぜひ寄付を」
一方、大手学生服メーカーの調査では、高校生の約半数が中学校の制服を今も保管していると回答しています。
【長岡市シルバー人材センター 小畑加代子さん】
「気軽に見ていただければと思うし、家に眠っている在庫があったら、ぜひご寄付いただければ」
長岡市シルバー人材センターは通常、平日に営業していますが、入学シーズンを前に3月22日(土)も特別に営業し、市民のニーズに応えたいとしています。
最終更新日:Wed, 19 Mar 2025 18:50:21 +0900