
冬の原子力災害を想定した新潟県の防災訓練が1月24日始まりました。去年の能登半島地震を踏まえ、道路の寸断などを想定し、職員が避難経路の調整手順などを確認しました。
【記者リポート】
「訓練が始まりました。県の職員が原発の状況を確認しているほか、避難経路などを調整していますが、地図を見てみると、中には雪崩が発生している地域もみられています」
1月24日と25日に行われる県の原子力防災訓練。
関係機関との連携などを強化しようと毎年行われていて、今年度は初めて積雪など冬の課題に焦点をあてています。
【東京電力の社員】
「原子炉注水機能喪失ということで、午後12時半には”全面緊急事態”を宣言するという可能性がございます」
24日は国や東京電力など約250人が参加する中、地震により柏崎刈羽原発で事故が起き、住民の避難や屋内退避などが必要となった想定で実施。
さらに、去年の能登半島地震で多くの道路が寸断された教訓を踏まえ、液状化や雪崩などが発生した事態も想定し、避難経路の調整手順などを確認しました。
また、建物被害の多かった能登半島地震で浮き彫りとなったもう一つの課題が”屋内退避”の実効性です。
【県原子力安全対策課 金子信之 課長】
「屋内退避に必要となる物資の確保は、当初、県や県内市町村の備蓄を充当し、並行して国から支援を要請してまいります」
訓練では支援物資の調整のほか、建物被害が出た放射線防護施設から避難者を別の施設へ移す手順を確認。しかし…
【柏崎市 桜井雅浩 市長】
「原子力発電所の脇を通って、原子力発電所に近づきながら(代替の)特別支援学校に行くルートになっている。”あり得ないルート”だと考えている」
反省点も見られた机上訓練。
【花角知事】
「対象地域の住民の防護措置が円滑にできるよう、国・関係市町村・関係機関と連携の上、総力を挙げて対応をお願いします」
25日は住民も参加し、広域避難の手順などを確認します。
最終更新日:Fri, 24 Jan 2025 18:38:04 +0900