

現職の花角英世氏が勝利した新潟県知事選挙。この知事選をめぐり、新潟県内の各政党はそれぞれの思惑のもと、候補者の支援にあたった。2027年には統一地方選も控える中、今回の結果は県内政界の構図にどのような影響を与えるのか…。
■自民中心に花角氏をバックアップ

告示を前に行われた花角英世氏の事務所開き。花角氏を支える各政党関係者が集まった。

今回、自民・維新・国民・公明が花角氏を支えたが、特定の政党色を消し、幅広く支持を集めようと『県民党』を掲げる花角氏の意向を受け、いずれも“推薦”より一段弱い“支持”にとどめた。
それでも選挙戦の実務を中心となって担い、全面的にバックアップしたのは初出馬の時から支える自民党だ。

第一声時に、国定勇人衆院議員は「どうか皆さん、花角さんを再び堂々たる成績で県政に送り出していただけないでしょうか」と呼びかけ、内山航衆院議員は「私たちがしっかりと花角候補を勝たせるということに尽きる」と訴えた。
国会議員や県議が各地域の街宣などの活動を引っ張ると、党本部からも幹部が来県。
西村康稔選対委員長は、過去の地方選で自民党が支援する候補が落選したケースを踏まえ「もう勝っている。そんなふうに思ったら勝負は負けます。油断すると負けます」と楽観ムードも漂う組織の引き締めを図った。
■“中道惨敗”が候補者擁立に影響

一方、そんな現職の出馬表明に先んじて独自候補の擁立方針を示していたのが野党の立憲民主党だ。
去年12月に当時の県連代表を務めていた西村智奈美衆院議員が「県知事候補については擁立を検討する責任がある」と話し、自民が支える現職の対立候補を模索。
しかし、その後に行われた衆院選で公明と結成した新党『中道改革連合』が惨敗。
県内の立憲出身候補も全敗すると状況は一変した。

辛くも比例復活を果たした西村氏は「今は状況が変わったというところまでしか申し上げることができない」と述べ、同じく比例復活した菊田真紀子衆院議員は「ちょっとそこまで思いが至っていないので、今の時点ではコメントできない」と話した。
全小選挙区で勝利し、国会議員が7人いた立憲の勢いは中道への合流・衆院選での全敗により、一気に萎み、知事選の候補者擁立は宙に浮いた状態に。
立憲と公明の地方組織の合流も議論は進まなかった。
こうした中、公明党さらには県議会で同じ会派を組む国民民主党も立憲の候補者擁立を待たず花角氏の支持を決定した。
■土田氏擁立も“野党分裂”で惨敗

告示が迫る中、動いたのが、立憲の森裕子参院議員だ。
かつて自身の秘書を務め、県議1期目途中の土田竜吾氏を口説き、候補者として擁立。社民が支持したものの、野党は分裂する形に…。
こうした状況のもと、土田氏を支援した立憲出身の中道の国会議員などは公明との関係性にも配慮しなければならない微妙な立場に置かれ、自主投票に。そして、結果は惨敗。
菊田氏は「地域事情があるので党本部にも理解をいただいて、それぞれの立場でやるということだったので。色んな制限がある中で、それぞれ持てる力を発揮して戦ってくださった」と話した。
また、森氏は「衆院選ビフォーアフターで非常に難しくなった。我々の力が弱まっていた時期でもあったので…」と言葉少なに話した。
■統一地方選挙へ勢いづく自民

こうして決着した知事選を終え、各政党が次に見据えるのは、2027年に控える統一地方選挙だ。
自民党県連の岩村良一幹事長は「非常に熱心な熱い応援をしてくださったので、これは必ず来年の統一地方選にもつながっていくんだろう」と花角氏の圧勝で勢いづいている。
■野党は「先が見通せない状況」

一方で、分裂することになった野党。
公明党県本部の市村浩二代表は「一旦ノーサイドという言葉を使わせていただくと思うが…」と述べ、国民民主党県連の上杉知之代表は「個人としては、ノーサイドでまた一緒になってやっていけると思っている」と互いに“ノーサイド”という言葉を強調したが、そう簡単にうまく行くかは不透明だ。
立憲県連の大渕健代表代行は「混沌とした状況。これほど足元がおぼつかない、先の見通せない状況は初めて」と話した。
また、公明党の安沢峰子県議は「統一地方選も公明党のまま行くし、また政策面で合わないところもあるので、そこはやはり私たちの意思が合う政策が合うところとやっていくべき」と話した。
果たして今回の知事選の結果は今後の県内の政界の構図にどのような影響を与えるのか…今後の政局にも注目だ。
最終更新日:Sun, 07 Jun 2026 18:00:00 +0900




